-アニメ鋼の錬金術師感想記- ……一週間遅れです。あしからず。
〜20話 第21話 第22話 第23話 第24話 第25話 26話〜
第21話 「紅い輝き」 2004/03/06放映 DVD6巻収録追記有 「答えようのないことなど、この世にいくらでもある。」
さて、第五研究所の続きです。あいかわらず66はいいキャラしてます。冒頭、とうとうスカーが第五研究所へ到着。存在証明を高らかに謳う66に、スカーがばっさり。「お前の存在証明など、必要ない。」とのたまいます。あちゃー。なんか66かわいそう…。
66との会話で、スカーは自分の右腕について何か知っている風な66を問い詰めます。あっさり逃げる66。ていうか、ええ!?て思ったのが、スカーさん、あーた自分の右腕について何も知らないんですか!?今までなんかもうすっかりわかってます、て雰囲気だったくせに。(参照;第15話「イシュヴァール虐殺」←マルコーに対して右腕のことを「言うな〜ッ」と絶叫してますが?)
66が研究所壁を爆破した影響で、登場したのが、なぜかグリード。「130年、てとこか。」て、ええ〜?なんでそんなとこに寝てるんですか?
それにしても、スカーとアル。なんかやたらに仲よくないですか?まぁ、アルのあの性格からしてしょうがないですかね。
研究所内。とどめを刺すようにせまるナンバー48、というかスライサー弟。「つなぐな!つなぐな!」と、エドが胴体と頭部をつなごうとすると逃げるスライサー弟には笑っちゃいました。
「俺達を人間扱いする?
言葉はご立派だがな、こんな姿で生きていくことしか出来ない俺達を人間扱いすることが
どんな残酷なことか貴様にわかるかっ。」
スライサー弟の言葉が深くエドの胸に突き刺さります。
「俺が…お前達を人間扱いしたから死ぬしかなかった……?
だったら、俺はどうすれば、こいつを……ッ」
「答えようのないことなど、この世にいくらでもある。」
スライサー弟は自分で血印を壊し、消滅。エドの言葉が虚しく響きます。それに対する48の答え。答えようのないことなど、いくらでもある。それは現実です。しかし、現実でしかない。現実でしかないその言葉に、エドは繰り返します。俺はアルを元に戻す、と。それに対する48の言葉は何もありませんでしたが、これを聞いたとき、妙に違和感を感じました。ここで諦めたらだめだ、とロス少尉にも励まされてエドはここにいる。しかし、反面、48の言うことは真実です。48の言うことを素直に聞き入れてしまったら、もう少年漫画にならないのかもしれないのだけど、それでも、なんだか、盲目的に目的を貫こうとするエドに微妙な違和感をぬぐえない…。まぁ、別にいいんですけどね。
隣?の刑務所ではとうとうキンブリー(囚人バージョン)登場。しかし、原作では素顔さえも出てない彼ですが、この顔は原作でも一緒なんですかね?
そして、研究所の奥へと進むエドと48の前に立ちふさがるのはキメラです。血の量とかが凄くてエグい…とか思っていたら、それ以上にエグいものを見てしまった…。「人と・・・言えるならな…」という48の呟きどおり、こいつは人なんですか?綴名の錬金術師、ショウ・タッカーが再登場。いやぁ、かなりエグイ。キメラ化してますよ…。ニーナのことを責めるエドに対して「今なら君の気持ちがわかる…」というタッカー。何を判るというのか。自分の娘を自分でキメラにしたはずですが。
一方、アルとスカーの会話。そこで、スカーの過去の話が出てきます。これが非常に興味深い。スカーの兄は恋人?を蘇らせようと、人体錬成をしたようです。(たぶんね)しかし、イシュヴァールって錬金術は禁止されてなかったっけ?ま、スカーも錬金術使ってますが。
「賢者の石を手に入れることが出来れば彼女も蘇り、
イシュヴァールも救われると信じていた…。
だが、そのためにはイシュヴァールは滅びなければいけないのだ。」
スカーの兄、泣いてます。必死の形相がまた痛々しい。
そして、スカーとアルの前にラストとグラトニーが立ちふさがります。
ラストを見たときのスカーの反応。「兄さんは成功していたのか…?」つまり、兄はラストをよみがえらそうとしたってこと??うーん、よくわかりません…。
そして、エドはタッカーの案内で、大量の赤い水を目にします。これを精製すれば、賢者の石は完成するというタッカーの言葉に、エドは言います。
「俺は、並みの錬金術師じゃないぜ……。」
つまり、…精製する役を買って出た…ということらしく。
なんだか、タッカーといい、あのショッキングなニーナといい、とにかく動揺の21話でした。
DVD追記。
裏鋼。アル、すごい早口です…。スライサー弟がいい味出してます。
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第22話 「造られた人間」 2004/03/13放映 DVD6巻収録追記有 「兄さん、止めて!!その人たちは人間なんだよッ!?」
「あぁあ、そうだね。だから?」
「人間を犠牲にしてまで、元の身体に戻りたくない!」
「人が生きるってことは、別の誰かの命を大なり小なり奪ってるんだよ。」
アニメ展開、意外に面白いです。
タッカーが第五研究所でへんなキメラっぽくなって出てきた時にはどうしようかと思いましたけれど。
22話は純粋に面白い!と思いながらドキドキしつつ見てました。日頃ネタバレ大好きなんですが、お手本となる原作を離れオリジナル色強い路線へと歩みだしたハガレンアニメは展開が分からないので面白い。さて。なんだか役者がそろったって感じの第22話。先述した台詞はエンヴィーとアルのものです。今回の話は微妙な台詞があちこちにちりばめられていて、なんだかドキドキです。
お前は大嫌いだ、特に「あいつ」の血を引くお前は…!……みたいな台詞もエンヴィー。…「あいつ」? エドに対する台詞ですから、素直に考えればエドとアルの父か母を連想するわけです。まぁ、この場合、どうしても私は父のほうを強く意識するわけですが。某アニメ雑誌で監督さんか誰かが「エンヴィーが鍵」みたいな発言をしているのを見かけた記憶がうっすら蘇りましたが、この台詞とやはり何か関係あるんでしょうか。頭をいろいろな妄想?が過ぎります。兄弟とかだったりして。…どちらにしろ、なんだか後を見たくないような見たいようなそんな気持ちに…。ラスト達の告白。
「人間になりたい。それだけよ」
その発言の真意はまだまだ分かりませんけれど、純粋にその台詞を受けて、なんだか切なくなってしまいました。明確な理由は分かりません。でもその発言が非常に切実に感じてしまうのです。エドとラストたちの会話。人間対人間になりたい人造人間の会話です。互いに相容れない立場にある者たちが、「賢者の石」というキーワードのもとに集ったわけです。その中で、先述のエンヴィーの台詞は、非常に端的な言葉として私の心に突き刺さります。現実世界には存在しない(と思われる)彼ら人造人間ですが、端緒に私たちの現状を指摘してみせます。コミックス6巻で、エドとアルが修行の過程で「全は一 一は全」という言葉の意味を悟ったときがありましたけれど、エンヴィーの言葉は、これを別の視点・形から捉えた言葉になるわけです(…と私は理解しましたが)。食物連鎖の一端を担う人間を連想しました。こういうエンヴィーの一見キツイ言葉は、それでも人間の姿の一つなわけで、なんだか改めて視点というか自分の立ち位置というか、そういうものを見直した気分になりました。
ラストたちに操られていたと知ったエドのショックは相当のもの。そりゃそうでしょうね。1話からすべてが一応ひとつの話としてつながってしまった瞬間です。結局エドは賢者の石を錬成しないわけですが。あ〜あ、ヨカッタ。なんて言ってられないわけで。
この場合、エドの中を巡った(と思われる)「アルをとるか、人としての理性をとるか」みたいな葛藤は非常に嫌な後味です。あの時はスカーさん(関係ないですが、アルが「スカーさん」と呼んでいたのには爆笑しました。先週のことですが。ちょっと意識して「スカーさん」と呼んでみます)の登場や未完成の賢者の石に触れたエドが爆発的な錬成力などを発揮したことにより、その場は逃れたことになりましたが、そんな偶然がなければラストはアルの血印を壊していた可能性も否定できないわけで…。まぁ、「もし」を考えたらきりがないんですけれどね。あの時、はっきりエドは「アルごめん」って言っているわけで。いえ、もちろんあそこで人としての理性?を選択するのでなく、アルのほうをとれ!って言っているわけではないんですよ?なんか究極の選択じゃないですか。愛する大切な弟か、人としてあるべき姿か。こういう選択って、まぁここまで極端じゃなくとも、常日頃人々が味わっているどうしようもない矛盾にみちた選択みたいだなぁ…と思ってみたり。このシーンでのラストの台詞は非常に印象的です。
「こんなときだけ都合よく子供にもどらないで。」
なるほど。そう言いますか。
現実に目を瞑り、理想を捨て現実的な選択をするのが、大人としてのありかたって言いたいわけです。
非常にシビアで不親切で、でも非常に端的で親切なお言葉だと思いました。
エドはどっちをとったと言うべきでしょう。
エドはたぶん、理想をとったと言うべきでしょうねぇ。現実世界の基準で照らし合せたら。
いやぁ、アニメのいいところ?ですよ。これがリアルなら弟を(リアルに)失うんですから。私なら耐えられないですよ。(まぁ弟はいませんが)そんなことを言う私ですが、仮にエドがあそこでアル(現実)をとっていたら間違いなくこのアニメはこれ以降見ることはありませんでしたが。(いや、その前にアニメとして、少年漫画として成り立たない気もしますが)…勝手なことを言ってますね、自分。現実と理想、本音と建前、はては過去と未来、真実と虚偽…などなど、わたしの日常にはさまざまな矛盾が満ち満ちているわけです。そんな矛盾に引き裂かれながら人々は生きています。引き裂かれながら、痛みを伴いながら、何かを失い、そして何かを得ているわけです。22話はそんな風なことをとりとめもなく考えてしまいました。最後に気になるところ。大総統の秘書官です。第五研究所から抜け出す変装済みのラストたちに「ご苦労さま」と一言。…マジですか。やっぱり…やっぱり…そうなるんですねッ!?
ヒューズを殺すのはこの秘書官ですかね?そんなこんなで役者が出揃った第22話でした。
個人的に、冒頭のマスタングとヒューズの会話がいいです。要所要所にいいところでいい表情だしてますよねぇヒューズは。…(ため息)。最近出番がないって…マスタングさん、君はそんなに暢気でいいんですカ?(いえ、仕方ないですが。なんせ東方司令部ですから)
次回予告。ウィンリィが出てきます!そして、アルの記憶に関する疑惑によりエドとアルの衝突は避けられない模様…。次回予告にまたドキドキ。一緒に流れていた音楽がすごっくよくって何回も巻き戻しました…。
追記。
書いたときは興奮してたんですが、今冷静になって見返してみると、この回、かなりツッコミどころ満載ですね…(汗)ま、いいや。ほっとこ。
DVD追記。
裏鋼。キンブリーさん登場です。…アルのツッコミがナイス。
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第23話 「鋼のこころ」 2004/03/20放映 DVD7巻収録追記有。 「しょうがないなぁ。男ってのは言葉よりも行動で示す生き物だからな。
苦しいことはなるべくなら自分以外の人間に背負わせたくない。心配も掛けたくない。
それでもあいつらが最後の最後に弱音を吐けるのは君しかいないんじゃないのかな?」
さて、23話です。そのタイトル名も「鋼のこころ」。そういえば同名で原作もありましたよね。
第五研究所から救い出され、病院で目覚めるエド。その目に、無残な姿のアルが飛び込んできます。いや、これ、ほんと怖いです。まざまざと見せ付けられた感じ。何がって、アルに肉体が無いということを。
一方、ヒューズは、事件を調べているようですが、その表情がまた険しい。何かを不審がっている顔です。第五研究所の事件がスカーの仕業と決まったことに不満を持っているヒューズはエドに真相を話すように促します。エドはホムンクルスの存在と、赤い石(賢者の石)を造るための人体実験の存在を明かします。
「少し休め。今は自分達のことだけ考えればいい」というヒューズ。すっごく優しい言葉です。
故障した機械鎧の修理のため、エドはウィンリィを呼び出します。電話がまたいいvブロッシュ軍曹のツッコミが無いのは惜しいですが(原作では彼女発言があったんですが…泣)
「お前、妙に優しくねぇか?」
というエドの顔が…なんか照れているっぽくて可愛かったです…(ご、ごめん。)それから、牛乳を残すエドが…ッ!!後ろに牛が飛んでますよ、牛!
エリシアの誕生日とのことで、ウィンリィを拉致(笑)するヒューズ。そんなことやってる場合なのですか?(いや、大事な娘の誕生日ですもんね…)ヒューズとロイの電話での掛け合いが面白いです。この後の展開わかっているから尚更…(欝)。あいつには何も知らせる必要はない、というヒューズ。これが後に…ああ(欝)。
エリシアのシェスカに対する本の虫のお姉ちゃん発言も笑いましたよ。ええ。シェスカ、原作以上にキャラがありますね。しかし、エリシアが誕生日ってことは(アニメでは)エドも誕生日なんですが、……エリシアが生まれた頃って大雪の日じゃなかったっけ?と言ってみる。今年4歳になるエリシアの誕生日に雪の「ゆ」の文字も見当たりませんが?というか、エドはつまり16歳ってことですよね!? うわぁ〜なんだか信じられませんよ。
「しょうがないなぁ。男ってのは言葉よりも行動で示す生き物だからな。
苦しいことはなるべくなら自分以外の人間に背負わせたくない。心配も掛けたくない。
それでもあいつらが最後の最後に弱音を吐けるのは君しかいないんじゃないのかな?」
「そん時はきっちり受け止めてやる。それでいいんじゃないのかな?」
ヒューズからウィンリィに対する言葉です。
こ、この人(ヒューズ)はッ!!なんでこんなにいいキャラしてるんでしょう。だからこそ、ああ欝ですよ。
「おめでと、おめでと、おめでと!」
というウィンリィと照れるようにケーキを受け取るエドに萌えvです。
ウィンリィがエドに整備を施す間、ウィンリィはゆっくりと問います。アルと何かあったんじゃないかと。他の人間の犠牲が必要だったということを告げるエド。こういった核心的な話を2人がするのはきっと初めてじゃないでしょうか。なんかそんな感じがします。今日のウィンリィはすごく2人のおねいさん、って感じです。こういうのもまたいいですね〜。
しかし、アルの疑念は深まるばかり。とうとう、大喧嘩に発展です。
「兄さん、この前、リゼンブールで僕に言いかけて止めたことがあっただろう。
今まで、怖くて聞けなかったことがあるって。
それって、僕の魂も記憶も本当は全部でっちあげた偽物だったってことだろ!?」
まあ、わかるんですが、これ、最後がいただけない。
病院の屋上からアルが逃げ出すんですよ。このあと。ええええーッって感じ。
申し訳ないんですが、このシーン、なんかわらってしまいました…(ごめんないさい…)
エドとアルはお互い、別々のことで悩んでいます。エドは、他人を犠牲にしてまでアルを元に戻すことは出来なかった自分に対して思い悩み、アルはアルで、自分の存在証明を疑っている。全然かみ合っていない2人。こういうことはいつかは起こるはずで(少なくともアルの思い悩みのほうは)、アルの言葉はもっともです。が、逃げ出すって……。なんか、喧嘩する2人を見るのって、ちょっと衝撃…な話でした。
「この空っぽの身体で何を信じろっていうんだ…ッ!」
この叫びは、でもやはり、ちょっと悲痛でしたが。
来週は、これをどのように解決するのでしょう?
DVD追記。
裏鋼。グラトニー……。鎧がおいしかったですか。そーですか。
DVD追記。その2。
この話からDVD7巻収録なんですが…。7巻のジャケット、怖すぎですッ!!
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第24話 「思い出の定着」 2004/03/27放映 DVD7巻収録追記有
この回の話……なんといいますか。な〜んか嫌でした。
冒頭。イシュヴァールの民のシーン。スカーがまたまた助けられています。が、なぜか軍人もどきがイシュヴァールキャンプを襲います(なんだよそれ)。どうやら、彼らは雇われの傭兵だそうで。で、なぜか66登場。普通の人に混じって殺してますよ。おいおい。なんでここにいるのよ?なんか変な錬金術使うやつもいます。あれを見て、原作に登場した新登場人物の錬金術を連想しましたが。
さて、一方、大喧嘩して逃げ出したアルを追うエドとウィンリィ。エドはアルに言うのが怖い、といいます。それを複雑な表情で聞くウィンリィ。エドを励ますウィンリィに萌え。ですが、ま、それは置いといて。
「話さなきゃ判らないことって、あると思う。」
これはウィンリィの言葉。ウィンリィ自身も、それを実感しているからこそ、出た言葉なのだと思います。
そして、アルは、といえば、万引きを働いたイシュヴァールの少年達(リックとレオ)と一緒に、イシュヴァールの民の隠れ場(下水道)へと行き、匿われているスカーに出会います。
「僕のこと、こんな身体で人間だと思う?」
アルはスカーに問いますが、何も答えないスカー。なんだか、切実。スカーに尋ねることもなかろうに。
今回の話の軸は、イシュヴァールの少年、リックとレオの兄弟の話です。思い出を取り戻したいアルに、母の思い出を全否定しようとするレオは異質に写ります。思い出のペンダントを探しに出たリックは、傭兵部隊?にさらわれてしまい、なぜかアルは、スカーの運転する車に乗って、なぜかレオと長老?らしき老人とともにリックの救出へ。その道の途中で、レオは、自分の母が、イシュヴァール内戦で自分達兄弟を見捨てたということを告白します。どうでもいいですが、このアニメ、兄弟がいっぱいでますねぇ〜。兄弟はいないので、自分はよくわかりませんが。
なんだか見ていて面白い組み合わせでした。アルとスカー。気が合うなぁ。なんだか。
軍の施設へ乗り込むアルとスカーその他。そこでアルは66と戦闘。そこへ、エドとウィンリィが到着。
「アル……俺はずっと怖くて聞けなかった…。
俺を恨んでいるか?
お前がそんな身体になっちまったのは、俺のせいだ!」
なんだかつらく感動的?なしーんなんですが、何もそんな戦闘中に言わなくても…。
戦闘のさなか、スカーにやられて66は消滅。どさくさにまぎれて、リックの胸にふかぶかと錬金術に使うくない?みたいな剣が刺さります。死んだかと思ったリックですが、母の形見のペンダントにちょうど刺さり、無傷。開かなかったペンダントは衝撃でふたが開き、中からこぼれたのは目の薬。長老?が言うには、母は目が見えず、見えている振りをしていたとのこと。母が自分達を見捨てたんじゃない、自分の誤解だったということを、レオはようやく気づく…というのがオチでした。
これを見ながら、「ええええ」と叫んだのは私。なんだ、このベタな展開は!!見るに耐えられませんよ。ここでこんな意味のわからん傭兵が出てくる必要性もないし。(傭兵もいたんですね。てっきりこの国は職業軍人しかいないのかとおもってました。ま、今となってはどうでもよい話です。)
ただ、収穫がありました。変な錬金術を使うその傭兵が逃げ込んだ先にいたのは、大総統付き秘書官!話が違う、とごねるその傭兵を、彼女の手が液体となって口を封じます。…怖いよ。これはもうあれですよ。彼女はホムンクルスでしょ?どう考えても。でも、なんでそれがエドとアルの母に似ているんデスカ、という謎に、どうしても触れたくありません…。考えたくない。ああ。
イシュヴァールの民が川?をくだり、別の地へとながれていくのを見送るエドとアル。
そしていつもどおり、エドがアルに言います。「アル、行こっか。」
仲直りした2人。ちょっと見ていて安心ですが、アルの問題は何も片付けられていません。(エドの悩みはまぁ解決したんでしょう。多分。)結局は、アルの問題なのです。エドがいくら何を言ってもしょうがないのです。アルが信じるしか。その空っぽの鎧の身体で。今回見ていて思ったことは、この2人の兄弟、極端に考え・姿勢が正反対だなぁってこと。これが今後の展開にどう生きてくるか、ちょっと怖いものみたさでドキドキしてます。
DVD追記。
裏鋼。エドの声で、そんな物まねしないでください…笑い死にさせる気ですか。
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▽第25話感想 へ。
第25話 「別れの儀式」 2004/04/03放映 DVD7巻収録。追記有。 「殉職で二階級特進。ヒューズ准将、か。
私の下について助力すると言っていた奴が私より上に行ってどうするんだ。ばか者が。」
とうとうやってきてしまいました…。第25話「別れの儀式」。
この回を見るときは、ティッシュ箱持参で見てやるから、と友人に公言したとおり、持参して正座して見てましたよ…。夜中に。そして恥ずかしながら何度も泣いてしまいました。というわけで、かなり動揺し、感想も3回書き直した始末。
冒頭。ヒューズとロイの会話。ロイは人体錬成を犯そうとしていたんですね。誰をよみがえらそうとしていたか…。いろいろ考えられますが、ウィンリィの両親でしょうか?判りませんが。
「だが、この命でも少しはマシな使い道がある。マース、俺は決めた。」
「聞かせろ、ロイ。」
ロイが、ヒューズのことを、「マース」とファーストネームで呼んでいたのでビックリ。いや、親しいのですから自然ですが、今までそんな呼び方をしていなかったので…。なんかドキリとしてしまいました(苦笑)。
大総統に、自分の考えを直接訴えるヒューズ。大総統の正体は現時点ではどちらかはわかりませんが、隣にいる秘書官は…(沈黙)。もう、見ていてひやひやです。意見聴取のためマルコーとの面会を希望するヒューズに応対する秘書官の名は、ジュリエット・ダグラス……。
退院するエドは、アル、ウィンリィとともにダブリスへ向かうことを決めます。しかし、それは、これ以上、他人を巻き込みたくない、というエドとアルの配慮でした。ウィンリィの想像上(たぶん、あれはウィンリィのじゃないかな〜?)の師匠がマッチョでなんかヤな感じ。師匠に叱られることを想像して震えるエドとアル。「せめて恋ぐらいしたかったよ、兄さん。」というアルの声が可愛いすぎです。そんな声でそんなこと言わないでくださいよ。2人はスカーらイシュヴァールの民を追うことを決めます。イシュヴァールで造られたという賢者の石の情報に望みをたくすとのこと。
そのころスカーは、「師父」と再会。しかし、意味不明なのが、その途中でバイク(なぜ!?)に乗った人たちが暴れだします…。
「痛みを受け止めても眠ることは出来る。痛みを与えれば眠ることはことは出来ない。」
その言葉に対して、スカーは何も答えません。
そして、あっさりバイクの人たちを鎮圧?。この人たちが出てきた意味って、師父にスカーの右腕を注目させるために出てきただけってことかい?
後半。
ヒューズとロイの会話です。ヒューズの服はパジャマらしいのですが、今回のは無地のブルー。(前はひよこ柄だったか花柄だったんで笑っちゃったんですが)エドとアルの配慮とは別に、ヒューズは独断で調査を続行していました。エルリック兄弟の入院をロイに伝えなかったヒューズにロイは苛立ち。中尉にセントラル行きの列車を手配するように指示。……この人、今は完全に蚊帳の外ですね…。
「妙じゃないか?人々を駆り立て賢者の石を造らせようとするのなら、
どうして賢者の石に近づけば滅ぶなどという噂を流行らせる?
全ての証拠を消し去るため………いや、まさか…逆?」
ヒューズの呟きは謎の核心に迫っているはずなのですが、さっぱりですよ。
そこへ、秘書官からの電話。マルコーの面会のためにヒューズはジュリエットと宿へ向かいます。その途中で、ヒューズは謎解きのようにジュリエットへ語ります。それによれば、イシュヴァール開戦のきっかけとなった軍人、ジュリエット・ダグラスは、イシュヴァール開戦の前に死亡したはずなのに、軍籍は抹消されず、今では大総統秘書官に昇進している…とのこと。
そして、待っていたのは、マルコーではなく、ホムンクルス、ラスト。そして、会話から、ジュリエット・ダグラスが「スロウス」という名のホムンクルスであることがようやく判明。
ロイへ情報を提供しようとするヒューズ。が、ロイはセントラルへ向かう汽車の中。手がかりがないわけじゃない、と、ヒューズのナイフは、ヒューズの窮地を救ったロス少尉へ向けられる。
「少尉には、泣き黒子があるんだよ。」
一度はホムンクルス(少尉に化けたエンヴィーでしょう。)を倒したヒューズ。
「勘弁、してくれよ。家で、女房と子供が待っているんだ…。」
そういい捨てて去ろうとするヒューズの前に、今度は愛妻グレイシアが立つ。
「いい演出だろう?ヒューズ中佐。」
ナイフを投げられなかったヒューズが、悲しい。ゆっくりと倒れるヒューズの頭に、ロイの声が響きます。
「俺は、大総統になる。
この国の在り方を変える。
それが、俺に出来る唯一のことだ。」
「それにゃ、お前さんを理解して支えてくれる人間が必要だな。
お前の下について、お前を上まで押し上げる。」
……うう。涙が止まりませんでした。何度見ても涙が出るんですよ。どうしたらいいんですか。
埋められるヒューズの棺を前にして、エリシアの声がまた涙を誘います。
葬儀のあと、一人墓標の前で佇むロイ。
そこへ、ホークアイ中尉がやってきます。
「かつて、私は人体錬成の理論を組み立ててみたことがある。
今、必死でそれを思い出していたよ。
錬金術師とは、嫌な生き物だな。」
ホークアイ中尉から、ヒューズの配慮を知ったロイ。
「雨が降ってきたな…。」
そう呟きます。しかし、悲しいほど空は青々と晴れ渡っていて…。
ここで終わってたらもう泣き終わったんですが、まだ続くからアニメはいやらしい…。(別にへんな意味はありませんよ。)
列車の中でグレイシアの焼いたアップルパイを食べるエド、ウィンリィ。そして、アル。
ヒューズの親馬鹿っぷりを話ながら、エドは車窓からヒューズの幻影を見ます。
笑みを浮かべて手をふるヒューズ…。あの、世話焼き好きなヒューズならやりかねません。何も知らずに満面の笑みでパイを頬張るエドの笑顔と、ロイの涙のギャップ。すごく胸につきました。やばいです。何度みても泣きます。冷静に感想書けません…。
DVD追記。
この回は、DVD7巻においては、オンエアヴァージョンとDVDヴァージョンの二つが収録されていました。が、わたしはDVDヴァージョンよりもオンエアヴァージョンのほうがいい気がしました。(と言ってもエンディングの有無の違いですが。)オンエアのほうは、エドの笑顔で有無を言わさず強制的にフェードアウトするところがなんだか衝撃的で…。まぁ、どちらにしろ、25話はすごくキレイな映像だなぁというのはかわりません。いまだに涙腺が弛みますし…。何度見ても泣けます。
DVD追記。その2。
裏鋼。……こんなにシリアスなのに!!本編は!なのに裏鋼は…(愕然)。ロイとヒューズが健在ですよ…。サブタイでそんな不毛な言い合いするなと。するなと。するなと…。(泣)
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