-アニメ鋼の錬金術師感想記- ……一週間遅れです。あしからず。
〜15話 第16話 第17話 第18話 第19話 第20話 21話〜
第16話 「失われたもの」 2004/01/31放映 DVD5巻収録追記有 「人は何かを失って初めて何かを得るのではないかな。」
「そうか?戦争に行っても平気な奴らもいる。それが軍人ってもんだ。」
「その者たちも何かを失ってきたのだ。たとえ目には見えずとも…。
君も失ったものがあるのなら、もう何かを得ているはずだ。
錬金術ではそれを等価交換と言うのだろう?」
「かなってしまう夢など、本当の夢ではない」
ラストって色っぽいですよねぇ。声とか。冒頭の、「頑張ってね、兵隊さん」にどきゅん(笑)です。
マルコーさんは、大総統預かりになったそうです。そして、いつの間にか、マルコーさんから、賢者の石の資料のありかを教えてもらっていたエドとアル。…いったいあの場面のどこに、そんな紙切れを投げて渡せるシーンがあったんですか?と問い詰めたくなりますが、まぁ、それは置いといて。よくよく考えれば、このシーンが入っちゃうと、ストーリーの流れがぶったぎられてしまうから端折ったんでしょうと適当に自分ひとりで納得してみたり。15話の設定が衝撃が強くて、まだひきずっています。
大総統は、東方からセントラルへ戻るんだそうです。大総統の意味深な台詞…「賢者の石は……存在しない。」あれほど、アルに若者が夢を追いかけるのはなんとかかんとかと言っていたくせに、なんですか、その違い。(第8話参照)
大総統に、マルコーの潜伏先を隠していた大佐は、処分を申し出るんですが、大総統は逆に感謝の言葉を…。部屋から出てきた大佐を迎えたホークアイの顔がなんだか一瞬すごく女っぽくてドキリとしてしまったじゃないですか。普段、無表情ですからね〜。それからきりっと表情を切り替えて、「一度は処分されたほうが…」と言ってしまうところに、ロイアイ(アイロイ?)を…。す、すみません…。
リゼンブールへ向かうことを決めるエド。とうとう、ウィンリィの出番ですねッ!!…と、思っていたのに、全然違うんですねぇこれが。マジで腹が立ちましたが。まぁ、つまりは何がいいたいかと言うと、今回のこの16話、なんですか、この話は。ということです。
とにかくエドが暗い。まぁ、それは仕方ありません。マルコーからイシュヴァール戦の話を聞かされてそれでもあっけらかんとされてしまったら、私としてはおいおい、と思ってしまいますけどね。しかし…、原作のギャグを妙なところで中途半端に入れるので、やたらに浮いて見えてしまうのですよ。原作ではかなり笑ってしまった、少佐護衛決定にいたる流れは、アニメではとてもとても面白くないでした…。アルの初めての子供扱い、にも原作ではかなり笑えたというのに…(寂)。大佐の変な台詞(おしっ○もれちゃう…)はこれまた微妙で。どこで笑っていいもんか、しばらく考え込んでしまいましたが。まぁ、アニメですから、と人には言われましたが。
大総統預かりのマルコーさんはどこかのホテルに宿泊中?、ラストがご訪問。マルコーさんが錬成陣書いて錬金術使っていました。「ひどいわぁ、一回死んじゃったじゃない」というラストの発言は、君は何回殺せばよいのかね、という原作の某キャラの台詞を彷彿とさせ…(震)。さて、某キャラは、アニメではどっち側なんでしょうかねぇ。気になります。それにしても、グラトニー、エグイですね…。
リゼンブールへ向かう途中の汽車の中で、エドは、荷物扱いされたアルが途中の駅で降ろされてしまったことに気づきます。「アル?アル?アル?アル?…」羊たちの中を行ったりきたりするエドが可愛いです。こいつ、本当に15歳なのか。にしても、この世界の服は紙か新聞紙で出来ているんでしょうか。スカーの時も思いましたが、服破れすぎ、ですよ。まったく。
途中下車してアルを探すエド。少佐に酷い?言葉を投げかけます。動揺する少佐。…やはりエドはまだ子供ですね。アルはへんな少年に連れて行かれます。自転車に乗る鎧…、なんかうけました。エドはエドで妙な女の子に、突然機械鎧を持っていかれてしまいます。…エドさん、君、国家錬金術師じゃないの?
アルを連れて出入りにいく少年。…出入りって、ここはどこの国ですか。にょろいののろい?には微妙に吹き出しましたが。エドのほうは、どうやら妙な女の子の家へ行った模様。片足が欠けたおじいさんとエドの会話は微妙なものでした…。そのおじいさんは、イシュヴァール戦で足を切断するしかなくなってしまったらしく。エドはやたらとイシュヴァールに反応します。相当、彼の心の中ではイシュヴァールについてのマルコーの話が焼きついている模様です。
-「戦場では誰もが別の生き物になる。どんな残酷なことでも無感動に行える。心が、自分を守るために感情をシャットアウトしてしまったのか…だが、戦争が終わればそうはいかない。あそこで見た事、した事を忘れてはならない。この傷を見れば、すぐに思い出させてくれる」
罪に対する意識が、エドとはちょっと違いますよね、これ。なんといいますか、いい意味でも悪い意味でも後ろ向きといいますか…。エドには無い要素といいますか。
それで、冒頭の台詞一連です。「何かを得るためには同等の代価が必要になる。それが、錬金術における等価交換の原則だ。そのころ、僕らはそれが世界の真実だと信じていた…」再三しつこくオープニング冒頭で言っているアレの逆の言い換えのはずなのに、ああそういえばそうだよなぁ〜と感心したのは私です。まぁ、16話は、このあと、アルを連れて行った少年が実はエドの機械鎧を取り上げた少女の兄で、少年はたぶん家出をしただけだったというお話で、エドとアルは少佐と仲良くリゼンブールへ…というふうになるわけなんですが。うーん。なんというか、いまいちつかみ所のない話です。
いつもの「等価交換」の言い換えをおじいさんから教えてもらったわけですが、エドは全部否定しちゃいます。…けれども、話を返せばそれ(おじいさんの話)は事実なわけです。エドはそれを咀嚼するわけでもなくさっさと話は終わってしまっていますが、世界にある答えは一つだけじゃないということを言いたかったのでしょうか、この話は。主観と客観の違いとでもいいますか。主観的な世界と客観的な世界とでは、同じモノに対する視点・目線の角度が少し違うわけで。違うとやはり見え方・捉え方も違ってくるのでしょう。大佐たちがイシュヴァール戦でやってきたことも含めて、見方・考え方は一つではないと。言い訳がましい気もしますが、そういう捉え方もやはりいろいろある考えの中で否定は出来ないと。うーん。でも、やはり、いまいちつかみ所がない話です。盛り上がりもないですし。荷物に間違われて消えたアルを追ったエドが、謝罪をすることも知らないわがまま少女に足を持っていかれ、かわりに詫びを入れた老人とお茶ついでに話を交わし、逆切れしたエドがティーカップを割ったのにもかかわらずほったらかしにして老人の家を出てきたところ、アルを見つけた…というお話でした。もういいですよ。次回の話に期待します。なんせ、次回こそは、リゼンブールですからッ!
……追記。
裏鋼!中尉登場〜!!銃を乱射する中尉v素敵ですv大佐の浮気&守備範囲の広さ(笑)には困ったもんですね〜。
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第17話 「家族の待つ家」 2004/02/07放映 DVD5巻収録。追記有。 「我ながら女々しいよ。
こんな風に、自分への戒めと覚悟を形にして持ってなきゃいけないなんて…。」
「それでも、俺たちには親もなければ帰る家も無い。…前に進むしかないんだ。」
「……ッなんで!?どうしてよ!?
うちならあるじゃない!ばっちゃんも、あたしも、いるじゃない!」
「バカだな…なんでお前が泣くんだよ。」
「あんた達兄弟が泣かないから、代わりに泣くの…。」
さぁ、やってきました!第17話!ウィンリィ登場の回ですよ。
考えてみれば、15歳のウィンリィは初めての登場なんですよね。もう、テレビの前で気が付いたら正座していましたよ。
機械鎧修理のためにリゼンブールへ戻るエドとアル。スパナでお迎えのウィンリィは原作通りでぎゃーって感じです。い、痛そう、エド…(笑)そして、修理を待つ間に優秀な護衛デンと共にエドはお母さんのお墓参りです。「ちっこい」って言葉に反応するエドに、デンの表情が人間みたいに笑っているのに何気に驚愕でしたが(そこかい)。
さてさて、機械オタのウィンリィ。エドに銀時計を見せるようにとせがむ、ウィンリィ。くねくねしてて可愛い過ぎですよ。ああ、15歳のウィンリィ…。
アルは自分の記憶にもやもやしたものを感じるようです。アルのアイデンティティは、やはりどこかもやもやとあやふやなものなんでしょうね……これが、後々の話に引きずりそうですが。エドの機械鎧装着時の痛みは凄そうです。原作とかを見ているとそうでもないんですが…。原作の設定とはちょいと違うっぽいです。しかし、あの苦しみようは…なんだかなぁ。
何気に、エドとアル、そしてアームストロング少佐の組み手のシーンは好きです。何回も見てしまいました。エドがアルに吹き飛ばされすぎ…(笑)その間、ウィンリィは…。エドがパンツ一丁(笑)で組み手している間に、エドの銀時計を盗み見る…。(どーでもよいですが、エドはパンツのしたにさらになんか着てますね…。今頃気づいたけど。原作も同じ感じで。あれってやっぱ大事なトコをウィンリィに…以下略)ウィンリィ〜なんでそんなことするんだよぅ。まぁ、原作でも分解して覗きみてましたけど、あれとはちょいと違います。積極的にあんなことするウィンリィにちょいと幻滅…ごめん。
まぁ、とりあえず、それは置いておいて、問題のシーンですよ(笑)。エドのシャワーですよ!まさか、アニメでこんなサービス(違)をエドがしてくれるとは!シャワーをあびるエドのところへウィンリィ登場。銀時計を見たことを白状してエドは慌てます。なんかこのシーン落ち着きませんでした〜。いやー、色々妄想が働きまくってしまい…。ここでは自粛させて頂きますが。そして、上の会話のシーンへ。ここ、わたし的には、わたしのエドウィン萌えのコンセプトといいますか、萌えポイント?の核を成している部分なので、何回も再生してしまいました…。
夕焼けをバックに、自分達の家の跡を見つめるエドとアル。BGMのブラーチャが切ないです…。
「2人ともうちならあるではないか。暖かい家族の待つうちが」
アームストロング少佐の言葉です。家はなくしたけれど、母さんはいないけれど、2人には家族同様に接してくれるロックベルの人がいるわけです。そして、今回一番感動したお話は、やはりランプでちかちかやるやつですね。夕暮れのマゼンタ色に染められたリゼンブールに、ちかちかと瞬く光がひとつ。かつては母がやっていたことを、ウィンリィがやるのです。とても感動してしまいましたよ。どこへ旅に出ても、君達の居場所はここなのだと、闇の中で唯一つ瞬く光となってウィンリィが教えてくれる…そんな感じがして、とても暖かな気持ちになれました。幼馴染ってイイ!
「ばっちゃん…わたし、見ちゃったの。エドの時計の中。
刻まれてた。2人が家を焼いて旅立っていった、あの日が。」
「いってらっしゃい」と、笑顔で送り出すウィンリィ。その笑顔は凄く温かいです。しかし、胸中は穏やかではなかったでしょう。彼の秘密、アルさえ知らない銀時計の中身をみてしまって。ウィンリィの言葉の背中を押されるように、エドは旅立ちます。
リゼンブールにいる間、何度か過去の2人の記憶が挟まれています。リゼンブールは否応なしに昔の思い出を呼び起こしてしまうんでしょう。とてもキレイで、悲しい光景ばかりです。全体的にしっとりと、しんみりと、してしまった17話でした。
次回はセントラルです。いよいよ、マルコー・ノート探索。
DVD追記。
裏鋼。ハガレンクイズ〜。なにげに中尉が怖いです。で、大佐は何をやってたんでしょーねー。あの中尉の怖さからみて、…といろいろ妄想してしまったじゃないですか…。
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第18話 「マルコー・ノート」 2004/02/14放映 「…だから護ってやるんだ。
今、彼らがやっていることは彼らにしか出来ない。
そんな子供を見守ってやるのも大人の役目だ。」
セントラル図書館。ラストはマルコーの手記?を探しています。(ところで、マルコーさん、どうなってしまったんでしょうか…。もう死亡したんですかね??)そこへ、スカーが登場です。スカーはラストを見て、別の人を思い出します。あの人、ラストとウリふたつなんですが、何か関係あるんでしょうか。
セントラルに到着したエド・アル・アームストロング少佐。そこへ、登場したのが、マリア・ロス少尉とデニー・ブロッシュ軍曹。いやぁ、めちゃめちゃ怖かったです(笑)、何がって、アルが鋼の錬金術師に間違えられた時のエドの反応。顔が怖いです、顔が。しかし、ロス少尉の声が…想像以上に低く、びっくりでした。誰がやってるかと思えば…あの方ですか!いやぁ、鋼でお目にかかるとは思わず、ちょっと嬉しかったり。第一分館へと向かう2人ですが、2人の前にあったのは、焼き尽くされて灰になった図書館。さぁ、道は絶たれました。
「……中佐、私は仕事中なのだが。」
「へぇえッ!奇遇だなぁ、俺も仕事中だ〜♪」
「……まったく、電話の向こうを焼き殺す錬金術は無いものかねぇ。」
「怖いこと言うねぇ、焔の錬金術師は。」
さて、場面はかわり、今度は中央司令部です。ヒューズ中佐の親馬鹿っぷり炸裂!お約束ですが、大佐との会話は笑ってしまいましたよ。ヒューズ中佐は、東方司令部の大佐へスカーの事件を報告です。そして、大佐のセントラル復帰の噂を伝えます。
「セントラルか、…悪くないな」
そういいながら、ホークアイ中尉に目配せ。なぜですか?妄想しちゃいますよ、そんな目でみて!!(五月蝿い)
エドとアルは、マルコーの手記を求めて、「本の虫」のシェスカを訪ねます。いやー、凄いです、あの本の量。本に埋まる人ってのも凄いですが。どうやって生活してるんでしょう??シェスカはなんでもかんでもありえないですよ。あの記憶力、欲しいです…(切実)。彼女の妄想と現実のギャップには爆笑でしたが。しかし、エド。本の燃えカスから錬成復元って、そりゃアルの言うとおり無理だっつーの。
「簡単手軽な前菜からお客さんを呼んでのパーティーディナーまで。
ティム・マルコー著 今日の献立1000種です♪」
シェスカ…カワイイデス・・・。
献立1000種にはお約束のように笑っちゃいましたが。
その献立をもって、エドとアルは図書館へ向かいます。護衛の件でロス少尉と対立です。ロス少尉は原作よりもさらにキャラを掘り下げられて造られているなぁって感じ。さて、これが吉と出るか、凶と出るか…。ヒューズ中佐へ護衛の件を進言するロス少尉。エドはシェスカを中佐に紹介することで、護衛の件をクリアします。いやぁ、ほんと凄いな、シェスカの記憶力。
「ロス少尉、君の言いたいことはわかる。
しかし、あいつらはちょっとやそっとで諦める連中じゃない。」
「なぜそこまで肩入れするんですか!
危険を承知で作業を続けさせて!あの子達はまだ子供なんです!」
「…だから護ってやるんだ。
今、彼らがやっていることは彼らにしか出来ない。
そんな子供を見守ってやるのも大人の役目だ。」
これが、ヒューズ中佐の行動のスタンスをよくあらわしています。ちょっと違うけれど、ロイに対しての行動もこれと似たようなものなのでしょう。サポート役に徹する。こんな男の信頼を勝ち得たら、どれほどの戦力になるでしょうか。しかし、こんなスタンスだからこそ、原作ではあの悲劇に結びついたのでしょう…。ああ、今から考えても欝ですよ…。
ラストとグラトニーの追撃を逃れたスカーは、イシュヴァールの民に助けられます。ここで、原作に出てくる老人や子供が出てきたので、「はやッ!」って思ってしまいました。原作とアニメの展開の関係ってどのくらいの間があいてるんですかねー?
そして、エドとアルはマルコーの研究書の暗号を解きます。賢者の石の材料は、生きた人間であると…。
「やっと、やっと…手が届いたと思ったのに…。」
エドの悲痛な呟きです。
そして、スカーはイシュヴァールの少年と短い会話を交わします。
右手のことを、スカーはかみ締めるように言います。
「家族に貰った、大切な…。」
ラスト、そしてスカー、スカーの兄(らしき人物)。一体、どんな関係にあるのか。思わせぶりですよ…。
DVD追記。
裏鋼。エドウィンですか〜!!?「アルフォンスの180倍、僕のほうが好きです!」って、リアル?な数字だな、エド!♪
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△第17話感想 へ。
▽第19話感想 へ。
第19話 「真実の奥の奥」 2004/02/21放映 DVD6巻収録追記有 それは、苦難に歓喜を、戦いに勝利を、死者に再生を約束する、血の如き赤き石。
人はそれを敬意をもって呼ぶ。
賢者の石、と。
賢者の石の材料が、生きた人間である。
その事実の前に打ちのめされるエドとアル。
「神様は、禁忌を犯した人間をとことん嫌うらしい。
手の届くところへきたと思ったら逃げられて、それの繰り返しで、
やっとの思いで掴んだら、今度はそいつに蹴落とされて…。
俺達、一生、このままかな…。」
エドがとうとう弱音を吐きました。それに対して、アルはまだ希望を捨てていません。そこに2人の違いを見た気がしました。現実にうちのめされるエド。今のエドは、前へ進むというそれまでの自分のスタンスに疲れ、諦めてしまっています。誰もが一度は味わう挫折と苦悩です。……と、頭ではわかっているんですが、どうも、アルに対しての横暴とか、意外に気持ちの上で「ええええ!エドがこんなことするのかい!?」と思ってしまったんですが。
「あなた達が求めていたものは、そんな簡単に諦めきれるものなんですか?」
「やっぱり、子供ね。」
「怖いんでしょ。答えが無くなってしまうのが。
認めたくないんでしょ。今までやってきたことが無駄になるのを。
違いますか?」
「いいじゃないですか、意味がなくても。
意味があるかどうかそれを確かめるだけでも無駄じゃないと思います。
あなた達が求めてたものはそんな簡単なものじゃないでしょ?
もう少し頑張ってみませんか?エドワードさん。」
いい味を出しているのが、ロス少尉です。ドアの外でエドとアルの会話を聞く彼女の手には、2人分の食事が。疲れきっている2人への気遣いが端々に感じられます。諦めかけているエドをロス少尉の檄が飛びます。今までにないキャラです。なんといいますか、母親に近いようなものを感じます。軍の狗となって、大人の仲間入りをしたエドに対して、子供ね、と言い捨てる。エドにとってこの言葉は不愉快以外のなにものでもないと思われます。そう言った一方で、厳しく、しかし、優しく背中を押す。もう、親の領域じゃないですか?
一方、シェスカは……ヒューズ中佐にこき使われております(涙)。ここでも親馬鹿炸裂ですが。
そして、何かに導かれるようにエドとアルは第五研究所へと向かいます。
「好きででかくなったんじゃないやい。」
というアルのいじけっぷりが…vvかんわいぃ〜〜ですv
一方、スカーはエドたちを探して図書館へ侵入。エドたちが残した記録文字を分解して読み取るスカー。何者ですか? と、しばし問いたくなりましたが(笑)。
そしてホムンクルスたちの会話。エンヴィーがエドに!!びっくらです。あのズルそうな口調にドキドキしたのは自分だけですかね。それにしても、第五研究所の罠の数々には大爆笑でした。こんなんありかい、みたいな。巨大な鉄球?に追われるシーンなんか特に笑っちゃいましたよ。ほんと、体小さくてよかったな!エドvあそこでお約束のようにコケてしまってv
エドが第五研究所内を錬成しなおしたときに、一瞬だけグリードがいたのが見えました。最初は誰か分からなかったんですが…。なにしてんですか、そんなとこで?
そして、ナンバー48と対峙です。アルは、ナンバー66と。
そして、ウィンリィが一瞬だけ登場です。あれ…?じゃないですよ、おいおい。あんなデカイねじを見落としますか?普通。
エドは48、アルは66との戦闘開始、というところで、いちおう、今話は終わりです。
DVD追記。
裏鋼。いや〜、何気に5巻の中では一番笑ったかも。寝室の奥のノック…シェスカ、イイキャラしてるね。
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▽第20話感想 へ。
第20話 「守護者の魂」 2004/02/28放映 DVD6巻収録追記有。 「そんなこと無いよ。兄さんは本当に僕のことを愛してくれているよ。」
「全くお目出度い奴だな。お前がニセモノだったらどうするんだ?
お前のその人格も記憶も、兄貴の手で都合よく植えつけられたものだとしたら、どうする?」
「そんなことあってたまるか。
僕は間違いなく、アルフォンス・エルリックという人間だ!」
さて、20話です。第五研究所で、ナンバー48との戦いが始まります。そして、アルのほうはナンバー66と。
エドは戦いの中で、48の正体を魂だけの鎧の身体であるということを見破ります。アルと同じ魂の定着だそうで。48は元死刑囚であることを告白。これ、原作で読んだときは、「ぅげ〜」と思ってしまった記憶が。刑務所と研究所の位置関係からエドが予測したあの展開です。なんか、こういうのって生理的に嫌です(て、何を今更って感じですが。)。
とにかく今話は戦いのシーンばかりが続きます。実を言うと結構退屈でした。いえ、戦闘シーンとか、見ていて絵がうまいなぁなんて感動しながら見てましたが、妙に単調なので、だんだん飽きてくるというか…。もっと話をさくさく進めてもよかろうと。なんか冗長的でした。
「俺、昔からアイツと喧嘩して勝ったことないんだ。」
ていう台詞がありましたが、……その設定ってアニメでも生きていたんですね…。ちょっとぽかーん、って感じ。いつかの話で勝ってませんでした?それともあれは喧嘩じゃないとか?まぁ、細かいことは置いときますが。
66が実はバリー・ザ・チョッパーであることを告白。66……結構面白いキャラです。アルとの掛け合いはかなり笑っちゃいました。しかも、弱ッ。
一方、ロス少尉とブロッシュ軍曹は、アームストロング少佐へエドたちの居場所を報告。
そして第五研究所では戦い続行。48の声…カッコいいです。なんか、すごい合ってます、イメージと。
48を「卑怯」な手で破るエドですが、実は48は二つの魂から成っていて、エドはピンチに陥ります。弟のほうの「兄者」呼称は笑えました。「兄者!」て。「兄貴」「兄上」…うーんどれもしっくり来ませんね…て、どうでも良いです。死を現実視したエドはスカーを連想します。エドにとって、国家錬金術師を狙うスカーはやはり脅威なのでしょう。
「実は三兄弟でした、とか言わない?」
…笑いました。原作でも笑ったんですけど。お約束?(原作どおり)を見れて少し嬉しいです。
「あんたらのことを人じゃないと認めちまったら、
俺は、俺の弟も、アルも人間じゃないと認めることになる。」
この世界で、人間の定義とは一体どう定義したらよいのでしょうか。魂だけでも存在は可能。現実世界ではありえませんが。錬金術では肉体と精神と魂で人の身体は成っている(だったっけ?)と聞きましたが、魂のみの存在は人と言えるのか?しかし、人といわなかったら、エドはアルの存在を人として認めないことになる…。よくよく考えてみれば、人体錬成を犯した夜、アルは死ぬはずだったのです。(もし、エドが錬成をしなければ、確実に死んでいたはずです。)しかし、魂のみの存在として、エドの前で話し、鎧の身体を動かすことだって出来る。しかし、彼は肉体がないから涙を流したり、物を食べたりすることは出来ない。……このシーンのくだりで私が考えたことは、人の死とは何か、でした。(少し、論点がズレるかもしれませんが)つまり、何が言いたいかというと、現実世界では人間の死は、法律で決まっていて、かつては肉体の死が=人の死でした。(ま、現在も刑法等ではそうなのですが)それが、数年前、法律が制定されて、脳死判定された人も死んだことに出来る、という法律が出来ました。脳死判定された人間は、身体は通常の人と同じく生体的な反応はあるが、意識は伴っていない、と聞きます。排泄行為も栄養摂取もあるのに、判定の有無で人ではないか、あるかのラインが分かれる…。なんだか、今回の話で、そんなことを考えました。人の定義を考える上で人の死を考えるのはキーだと思います。誰かの意識レベルの差で、相手が人であるかそうでないかが別れるという現象です。だからこそ、臓器移植のドナーカードがあるわけで。……なんだか論点がずれてきたような…。この話はまた別の機会に考えてみます。
「僕は間違いなく、アルフォンス・エルリックという人間だ!」
というアルの叫びに悲愴感が漂います。それは、アル自身が信じているというより、そう信じたい、という風に聴こえるからです。彼は魂だけの存在ということで、その存在そのもの、もしくはアイデンティティ自体にも不確かさがあります。だから17話でエドが言いかけて止めた言葉の続きが不安となって陰のように落ちる…。
「俺の弟は人間だし、あんたらも人間だ。……殺しは、嫌だ。」
その言葉に48が笑います。
「人としての心どころか身体まで捨てた今になって人間扱いされるとは」
反対に、アルは逆行するように自問します。エドが怖くて言えなかったこと。その言葉とは何か。アルの疑いは急速に形を成して渦巻き始める……と、そこで今話はおわりです。
…DVD追記。
裏鋼。ウィンリィかウィンリィーかという怪談話。裏鋼もとい裏話になってますよ。
△この頁の一番上へ。
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